要旨


AMS法の進歩によって、炭酸塩集積層の炭素の年代を、直接測定することが可能となった。しかしながらAMS法を用いた炭酸塩集積層の生成時間に関する研究は、現在、限られた地域でしか行われていない。その一方で陸上生態系において、乾燥地の無機炭素蓄積過程の解明は重要性を増している。そこで本研究は半乾燥地域に生成する土壌の炭酸塩集積層生成速度を、放射性炭素年代測定法をもちいて算出し、その有効性を検討することを目的とした。 AMS法によって得られた、調査地域における炭酸塩集積層の生成速度は0.8 g m-2 yr-1であると推定された。また、土壌生成作用によって二次的に集積した炭酸塩の炭素同位体を測定し、14Cとδ13Cを総合的に考察することにより、炭酸塩集積層に寄与する炭素の起源および生成プロセスを明らかにすることが可能であることが示唆された。