要旨


モンゴルの「雨期の中休み」が発現した年としない年の大規模場の循環の差異を調べた.「雨期の中休み」が発現した期間の殆どはで,Asian jetに補足された定常Rossby波が200hPa面において明瞭に解析され,その定常Rossby波に伴う気圧の峰がモンゴルの上空に位置していた.定常Rossby波は順圧的な構造を持つため,500hPa-対流圏下層に掛けて気圧が高くなり,対流活動を抑えると解釈された. この定常Rossby波は,地理的にも季節進行にも位相固定されているため,7月下旬のモンゴル周辺では気圧の峰が発達することになる.この定常Rossby波の位相が逆転する年は,7月中旬に中休みは表れず,逆に,多雨になる事例があった.また,定常Rossby波が10日間遅れた年は,雨期の中休みも10日間遅れていた.これらのことから,モンゴルの雨期の中休みは,Asian jetに補足された定常Rossby波が原因であると結論された.