要旨


タクラマカン砂漠やゴビ砂漠を中心とした、中国北部〜モンゴルに及ぶ乾燥・半乾燥地域の形成メカニズムについて数値モデルを用いて調べた。これまで当地域の乾燥化を説明する一つの仮説として擾乱が山岳を通過する際に降水システムが減衰する、いわゆる雨陰効果がある。本研究では、雨陰効果をもたらすと考えられる天山山脈やアルタイ山脈を除去した実験を行い、乾燥地域の降水量の変動を調べた。 数値実験の結果、乾燥地域の降水量は依然として少ないままであるため、雨陰効果は当地域の乾燥化にはほとんど影響しておらず、別の乾燥化メカニズムが働いていることが分かった。タクラマカン砂漠やゴビ砂漠に該当する地域に出現する局所的な高気圧の形成についても調査した結果を報告する。